読断片日記

仕事柄、1冊丸ごとより断片をよく読むので、その中で印象に残ったもののメモ代わり。

【読断片】國分康孝「ふれあいの原理」※出典不明

【断片の要約】
人と心のふれあいを持つには人が触れてくるのを待っているだけではダメで、自己表現をしなければならない。自己表現とは人と感情を分かち合おうとすることである。自己表現のためにはまず相手の意向ばかり伺うのではなく、その瞬間瞬間の自分の本音に気づくことだ。弱点を乗り越えようとして他の極端に走るのではなく、その弱点を持つ自分になりきり、なりきったらそれをそのまま表現することだ。

 

【感想】

いやもうおっしゃるとおりです。「相手がどう思うか」をお互い考えてるような、全員が腹の探り合いをしているような昨今、同じことを日々感じております。

誰も本音を言わず誰も彼もが自分のみじめさを隠しているから、「みじめさ」が見えづらくなって余計に「この世にみじめな人なんて自分だけ」と思ってしまうのではないか。積極的に、とは言わないまでも「自分、みじめなんで」と素直に言うだけで「実は自分も」という人は出てくるのではないか。そう思っております。

 

【引用】
”デートのとき何を話してよいかわからないと悩む青年は、相手の気に入られることばかり考えるから、自分の考えていることがわからない。したがって表現する内容が思い浮かばないのである。「実は、あなたの気に入られたいという思いでいっぱいなので、それ以外のことは何も思い出せないのです」と言えばよいのである。これが出会いの第一歩である”